モモイロンの事務机

第一回調査委員会(質問回答コーナー)【冒頭挨拶】

「…と、この書面の内容に沿って委員会を行います。…レッドロン、なにも進行の文言まで記録を取らなくて結構ですよ。」

「いえ!書記を任命されたからには全員の発言を一言一句逃さず書き留めるのが私の務めです!どうぞ気にしないでください。」

「全く相変わらずの真面目ちゃんねレッドロンは。まー、それじゃ全員揃ってるし始めちゃおっか。」

「あぁ、いつでもオーケーだぜモモイロン。俺に何を聞きたいんだい?あぁ、俺のモテる秘訣かな。」

「 ちょ…アオイロン、委員会の主旨なんも聞いとらんとね…。皆から募集した一つの質問に対して、オイ達が一人一人答えるっちゃん。個人への質問は無かよ。」

「そうか、だがその質問には俺がどう答えようと自由なわけだ。これまで伝えきれていない俺の魅力を余すことなく存分に発揮でk」

「この瞬間にも議事録をつけているレッドロンのためにも無駄口少なく進めていきます。」

「じゃ、委員会の主旨を全員が理解したところで、第一回調査委員会を始めま~す!まずは構成員の紹介から。みどりん、読み上げてちょうだい♡」

「みどりんと呼ばないでください。それより、紹介のくだりは必要でしょうか。質問の数もそれなりにありますし、早々に本題に入りたいのです。」

「新しいプロジェクトの始まりは挨拶から。親しい仲にも礼儀ありよ。」

「はぁ…分かりました。では私より紹介させていただきます。委員長、モモイロン」

「ちょっとみどりん違うでしょ~?ちゃんと通知書よく読んで。」

「なんでしょう…モモイロンの肩書きがやけに長いような…」

「いつの間に書き加えたんですか。全く…絶対超絶最高幹部委員長、モモイロン。」

「はーい♡️超・事務担当モモイロンです♡️この委員会の進行と、全ての決定権を担いまーす!ヨロシクね♡️」

「待たんねモモイロン、決定権ってなんね!?」

「落ち着けダイダイロン。これ自体モモイロンの企画だ。お前が心配せずとも彼女の判断力に間違いは無い。」

「そうそ!さすがアオイロン、分かってるわね。」

「聡明なレディの指示下に就くのも、たまには悪くないだけさ。ミドリイロン、進めてくれ。」

「続いて、委員の紹介を致します。営業・保安業務主任、レッドロン。」

「はい!平行作業にて失礼しますね。委員会では書記を担当します。お客様の満足度と私たちの認知度向上のためにも、皆さん今日は宜しくお願いしますね!」

「ねぇレッドロン、2Bの鉛筆、大変じゃない?PC使いなよ、手書きじゃなくて。…わ、ホントに一言一句拾ってる。キモチワルッ」

「レッドロンのマメさで右に出るもんはおらんばい。オイもその点は一目置いとるばい。」

「あぁそうだな。その実直な姿勢はお取引先からの評判も悪くない。俺たちのリーダーなら当然だ。天然が過ぎるのは玉にキズだがな。」

「いやぁ…改めて同僚に評価を貰うのも、なんだか照れますね。記録ですが、ワープロより筆記の方が慣れているので大丈夫ですよ。」

「あー、そうなんだ…うん、レッドロンがそれで良いなら、良いんじゃない?」

「紹介があと3人続くんですよ皆さん?」

「ミドリイロン、早く俺をステージに解き放ってくれよ。」

「脱線の共謀犯に促されるとは思いませんでした。 …同じく委員、営業・保安業務担当アオイロン。」

「改めて、委員会写真記録係を務める、アオイロンだ。上への報告にビジュアルの情報も必要だからな。この委員会の様子は俺がバッチリ写真に収めてやるさ。そしてインスタにアップしてやるさ。」

「そがん事言って、さっきから自撮りしかしとらんやろ。あと守秘義務ばい!」

「色々大丈夫だ。時々見切れちゃいるが、お前たちもちゃんと俺のバックに写ってる。ほら、セイチーーズ。」

「はい、チィーズ(ピィ~ス)(キムチィー)(歯痛ポーズ)」

「…あ、ミドリイロンは座席的にフレームに入らないんだ、すまないな。」

「報告の際私が居ない事になっていなければ結構です。次いきますよ。同じく委員、営業・保安業務担当ダイダイロン。」

「もう流れ作業になりよるね…脱線してすまんたい。オイはおやつ係を拝命されとっとよ。無くならんようたっくさん用意したけん、好きなの取っていきんしゃい。」

「キャー!まってました~!あたしがリクエストしといたのある?」

「わぁ~!ありがとうございます、ダイダイロン。こんなにたくさんあると目移りしてしまいますね!」

「それじゃ、俺はこいつを貰おうかな。」

「一番に丸ぼうろ取るなんてアオイロン意外~。意外~。」

「おじいちゃん家に行くといつも茶菓子で出てくるんだ。コーフィーと一緒に頂くと最高だぜ?」

「絶対超絶最高幹部委員長、委員会になぜおやつが?」

「えー?ほら、会議って脳ミソ使うでしょ?結構な長丁場になりそうだし、脳の栄養には糖分摂らないと!白熱する議論をクールダウンするのも甘いお菓子が大活躍するじゃない。はい、みどりんにもチョコあげる、あぁーーーん♡️」

「皆様からの質問に各々が答えるだけの会なので白熱した議論は起こりません。加えてこんな脱線がなければ長丁場になりようもないのに、一体構成員の紹介だけでどれだけ時間かかっパクッ」「悪くないと思います。」

「でも、テーブルにいっぱいのお菓子ってワクワクしますよね!…あっ、ミドリイロンさん!このお菓子の山をツイッターに載せても良いですか!?」

「会議中にお菓子の山と戯れている会社員の図なんて晒して良いわけ無いでしょう。貴方のTwitterでの無邪気な発言で何度肝を冷やしたか分かりません。交流が楽しいのは理解していますが、少々はしゃぎすぎです。」

「えっ、ほほ本当ですか!??すみません、ステキな投稿につい共感したくなったり、日々の充実した業務を皆さんと共有したくなったりしてしまって…いご、きをつけます…」

「レッドロン、みどりんの小言なんかイチイチ気にしちゃダメよ?貴方の自由奔放な投稿を楽しんでくれているお客様もたくさんいるんだから。」

「そうだな。己の表現欲求を内に押し殺すなんてナンセンス、ヒーロー課のする事じゃないぜ!」

「アオイロン…モモイロン…ふぇぇ」

「だいたい話が長いのよ、みどりんは。まだ本題にも入れてないのに、レッドロンの議事録台本でドラマCDできちゃうわよ。」

「そろそろ怒っても宜しいでしょうか…」

「はいチョコ、あぁーーーん♡️」

「パクッ」「悪くないと思います。」

「まぁまぁ、ミドリイロンはいつもヒーロー課の事ば第一に考えて、オイ達を後ろから全力で支えてくれとるばい?少し離れたとこから見守ってくれとっけん、オイ達の届かん部分もカバーしてくれる、口うるそーなっともオイ達を思っての事たいね。ナイスアシスツたい。」

「ダイダイロンの言う通りです!私たちが安心して保安業務に就く事ができるのも、司令部にミドリイロンさんが常駐していることが分かっているからこそ、有事の際に合体稟議申請ができるのです。モモイロンの無茶な要望に応えられるのもミドリイロンさんしか居ませんしね。」

「そうそう、内勤組としても、あたしたち良いタッグ組めてるよね、みどりん♡️」

「そんな頼れる俺たちのスーパーサブの紹介がまだだぜ。」

「全く。分かっていただけているのでしたらそれで十分です。私はモモイロンと共に、最前線で戦うあなた方外回り組とヤマシロンを後ろから援護するだけですよ。」

「ミドリイロンさん…」

「そんなわたくし広報担当ミドリイロン、委員会にて脱線の軌道修正係を務めますが…開始早々、先が思いやられて頭が痛いです。」

「長か一日になりそうやね。」

「レッドロン、今後の議事録は回答だけで結構です。とにかく本題の質問回答に早く入りましょう。」

「そうね。構成員紹介だけで報告一回ぶん埋まっちゃった。」

「これ載せるんですか??」
「これ載せるのか!?」
「これ載せると!?」

「ただの座談会でしたね…。仕方ありません。次回から挽回していきましょう。ほら皆さん席に着いて。ダイダイロン、お菓子に触らないでください。…では絶対超絶最高幹部委員長、改めて本題の進行をお願いします。」

「はいはーい。では改めまして。ヒーロー課のみんな、質問回答宜しくね♡️」


次回【調査委員会報告(質問回答コーナー)】本題に続く。